
船底衝撃水圧の発生する位置については、軽構造船暫定基準の規定に従った。また、船底衝撃水圧の発生する位置以外の圧力の規定についても、軽構造船暫定基準の方法にしたがった。これらは模型実験等で確認されている。
3.2.2縦曲げモーメント
縦曲げモーメントMには、静水中の縦曲げモーメント及び波浪中縦曲げモーメントがあるが、波浪縦曲げモーメントが支配的であるのでそれのみを考慮することとした。
高速船の縦曲げモーメントは、一般にサギングモーメントが大きいので、その最大値を与えることとした。最大ホギングモーメントが生じる場合の加速度は有義値を用いる。
算式は、加速度及び船の長さ、幅及び船速の関数である係数をパラメータとして設定した。17).18)これは、基本的には従来の設定式と同一である。参考までに既存の高速船について船の長さL、幅B、排水量W等の相関を図−3.3に示す。

図−3.3高速船のL、B、Wの相関
縦曲げモーメントは、一般に無次元化係数により次式で表される。
C=M/ρ・g・Ls2・Bw・(1/2・hw)…(1)
ここで、
Lsは、満載状態における喫水線の全長(m)
Bwは、満載状態における喫水線位置での船側外板の外面から外面までの距離(m)
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